貴戸理恵『「コミュ障」の社会学』
貴戸理恵『「コミュ障」の社会学』
— 社会科学周辺読書会(福岡博多開催) (@FukuokaStudy) 2018年7月10日
コミュ障について丁寧で深い洞察は救われるような思いがした
しかしそれは同時に、かつての苦しさを追体験することにもなり、読むのがツラいようでもあった
高校を卒業してからもう20年近い。当時の自分にこの本を送れたら生きづらさを緩和できただろうか https://t.co/gXcdrzgc7N
筆者は不登校についての研究が長く、その記述も多い。
学校問題についてはある程度はおさえているつもりだったが「不登校リスクの個人化」ということには気付いていなかった。
これは、「不登校の脱病理化」ということは社会に浸透してきているが、同時に不登校は構わないが、それで不利になったらそれは自己責任だということになりつつある、ということを指摘している。
生きづらさについても、本人が当事者として参加する当事者研究の場「づら研」での体験をもとに考察している。
生きづらさを抱える人は「語るべき自己」が無い・薄いという指摘には深く考え込んでしまった。
この本は次々回のテーマ本としたい